2019.5.16
JFAサッカーファミリー安全保護宣言
公益財団法人日本サッカー協会(JFA)
スポーツは体を丈夫にするだけでなく、チャレンジ精神や自立心、責任感や判断力といった人間力や協調性や犠牲的精神、リスペクトの精神といった社会性、道徳心を養う上で重要なツールとなります。しかもスポーツは楽しむ中で豊かな人間性や社会性を涵養するところに大きな価値があります。しかし、残念なことにスポーツ活動における体罰、暴力・暴言、ハラスメント行為は後を絶たず、子どもたちからスポーツの楽しさや心身の健やかな成長の機会を奪っている現状が依然としてあります。
子どもたちが楽しく、安全に、安心してサッカーに打ち込めるよう、日本サッカー協会(JFA)は「JFAサッカーファミリー安全保護宣言」を行い、暴力や暴言、ハラスメントのない健全なサッカー環境を実現させます。
JFAサッカーファミリー安全保護宣言
- サッカーにおける暴力・暴言を根絶します(ゼロ・トレランスの実現)
- 子どもたちをハラスメントから守ります。
- 子どもたちの健康を守ります。
- 良い指導者の養成と有資格指導者を適正に配置します。
- 暑熱環境下等でのサッカー環境を改善します。
- 年齢・性別・障がい・人種に関係なく、サッカーを楽しめる環境を整備します。
1. サッカーにおける暴力・暴言を根絶します(ゼロ・トレランスの実現)
暴力・暴言、ハラスメント、差別に関しては一切の妥協も許さない”ゼロ・トレランス”の姿勢でそれらを撲滅に取り組みます。具体的には、「懲罰規程」に暴力・暴言など具体的な事例を挙げてその懲罰を明記するとともに、懲罰を科された指導者に対するライセンスの再審査や、暴力等を起こさないための教育も義務付けます。また、「競技規則2019/2020」においてチーム役員による違反行為も懲戒の対象となりましたので、ピッチ内での暴力・暴言も見逃すことなく、選手や審判員たちが存分にパフォーマンスを発揮できる環境を整備します。
- 「JFA規約・規定集」の見直し(懲罰の厳罰化)
- 都道府県サッカー協会との連携(指導の厳重化)
- 起こさないための予防(啓発活動)→ウェルフェアオフィサーの推進、指導者メンターの配置
- コンプライアンス研修、セーフガード研修受講の義務化(指導者ライセンス更新講習として)
- 競技規則2019/2020の変更→審判員によるチーム役員への「警告・退場」(自チームへの暴言等含む)
2.子どもたちをハラスメントから守ります。
差別や虐待、いじめといった身体的・心理的に苦痛を与えるハラスメント行為はもちろん、大人たちの喫煙で生じた副流煙を吸い込んでしまう受動喫煙、飲酒による迷惑行為やトラブル発生の防止にも力を注ぎます。
- 差別、虐待、いじめ、喫煙、飲酒等々
3.子どもたちの健康を守ります。
子どもたちの健康を守るためには医科学的サポートも不可欠です。スポーツドクターやトレーナーの数は増えているものの、グラスルーツサッカーの中で実際にチームに配置されているケースはごくわずかで、けがや事故等に対する知識が不十分なために無理をしてプレーした結果、悪化して選手生命を断たれてしまうといった悲劇も起きています。グラスルーツサッカーにおけるメディカルサポートを充実させるために、JFA簡易救命講習会の拡大、サッカー活動中に発生しやすいスポーツ外傷やスポーツ障害予防の指針の周知、また、ドーピングからの保護、健康的な日々を送るための生活指導や食育も積極的に行っていきます。
- グラスルーツサッカーにおけるメディカルサポートの充実
- 簡易救講習会(JFA+PUSHコース)の実施拡大
- メディカル関連指針の普及(アレルギー・脳振盪等)
- AED設置の促進
- アンチ・ドーピング活動
4.良い指導者の養成と有資格指導者を適正に配置します。
子どもたちが年齢や成長、目的に合った適切な指導を受けられるよう、サッカーの全体像を理解し基本的な知識と指導力を有する「B級コーチ」を標準にしていくとともに、女子や女性が気軽にサッカーに参加できるよう女性指導者も増やしていく考えです。また、47の全都道府県に専任の技術担当者を配置し、それと連動しながら指導者メンターを配置していきます。
- B級スタンダード計画
- JFA公式戦ベンチ入りスタッフD級以上ライセンス保有義務化に向けた計画の検討
- 女性指導者の養成と配置
- 都道府県における技術担当者の専任化(指導者メンターの配置)
- グリーンカードの普及
5.暑熱環境下等でのサッカー環境を改善します。
地球温暖化による環境変化にも対応していく必要があります。熱中症ガイドラインの周知徹底はもちろん、夏場の公式戦の運営方法を見直し、猛暑による健康被害をなくすことにも取り組んでいく必要があります。
- 熱中症ガイドラインの徹底
- 夏場の公式大会の開催運営方法の見直し
- 落雷に関するガイドラインの徹底
6.年齢・性別・障がい・人種に関係なく、サッカーを楽しめる環境を整備します。
少子高齢化への対応やダイバーシティの推進といったところでもスポーツは大きな役割を果たします。障がいのある人や性的少数者(LGBT)も気軽にサッカーができるような環境を広げるとともに、安全にプレーするためのガイドラインも策定します。また、子どもたちが自分のレベルや目的に合ったチームに移籍できるようにするための配慮や生涯を通じてサッカーに親しむことのできる環境を整備していきます。
- 障がい者サッカーの推進
- 配慮すべき事項の整理・検討(障がい、LGBT、装具他)
- 継続的にサッカーを楽しめる環境の整備(活動の谷間をつくらない環境整備)
- 移籍の自由化
- リスペクト・フェアプレーの推進





















